江戸時代からくる佐賀県の県民性

佐賀県は九州地方にある玄界灘と有明海に面する土地だ。弥生時代の吉野ヶ里遺跡や唐津や伊万里、有田といった陶磁器の産地としても有名な場所である。江戸時代には鎖国政策により我慢や絶対的な服従を強いられてきたが、このようにさまざまな困難に耐え抜く気質は今も県民に引き継がれているのだ。鎖国政策により開放的なことを避けてきたため、閉鎖的や保守的と県民性を評されることもある。しかし、これを言い換えれば、落ち着いて自分たちが置かれた状況を分析し、判断した上でやるべきことを淡々とこなす県民性と表すこともできる。

この冷静沈着さは自己主張をしない、視野が狭いというマイナスな言葉でまとめられがちだが、一歩引いた場所から世間を見て状況を把握する能力に長けているといえる。また自分を表現することが難しく、内向的な県民性である。人づきあいは限られた範囲でなら良好な状態を保つことができるが、これは信頼関係を時間をかけて築く県民性だからといえる。特に男性の場合は根は優しいが無愛想であることから、集団で行動をしていると、一人浮いた存在として扱われてしまいがちだ。女性も変化を好まず平穏無事に日々過ごせることに重点を置く。

このことからもわかるように男女ともに真面目でありつつ、全てにおいて不器用な県民性の表れからくるものである。このように長い歴史と文化のある地域であり、変化を好まず淡々と日々を送る、奥ゆかしい県民性であることがわかる。